2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

 『ミステリイ・カクテル 推理小説トリックのすべて』 渡辺剣次 講談社文庫

おいおいおいネタバレ多いよセニョリータ。

 『ユリ迷宮』 二階堂黎人 講談社文庫

作中の二階堂黎人が二階堂蘭子に対して「そんなことに気がつくなんて、君はなんて天才なんだ」という描写が実にウザい。他の作家の作品では名探偵とワトスン役のこの様な馴れ合いは特に気にならないのだが、こと二階堂黎人の作品に限っては、この一連のやり…

 『旅の仲間上1』 J・R・R・トールキン 評論社文庫

せっかくの長期休暇中なので、これまで読みたい読みたいと思いつつ今まで放置してきた『指輪物語』を読み始めることにした。が、序章で早々と挫折した。ホビットについてやら、そのホビットたちが営む社会背景だのの詳細な描写に、どこぞのファンタジーオタ…

日がな一日ボーっとしててこんなんじゃ駄目だ女の子とも出会えねえよと一念発起してバイトに応募してみたけどまた玉砕かよふざけんなよ電話一本で誰でも簡単にバイトが始められるっつったの誰だよ嘘つくなよバーカバーカ俺を馬鹿にしてそんなに楽しいのかよ…

 『柳生刺客状』 隆慶一郎 講談社文庫

隆慶一郎の描く武士や遊女がどいつもこいつも魅力的なのはこいつらが真剣に遊ぶからだろう。「男が道ですれ違う女にもしも欲情したら、そいつはすぐに女に手を出しても良い。この場合、女性に拒否権は無いんだよ。ただし、男がその女と寝るためには男は女の…

 『ヴァンパイヤー戦争6 秘境アフリカの女王』 笠井潔 講談社文庫

三種の神器をめぐってソ連やアメリカとドンパチするこのヴァンパイヤー戦争、6巻目でございます。度々つまらないつまらないと連呼してきましたが、6巻目にしてようやく面白くなってきました。途中で投げ出さなかった私を誉めてあげたいです。思いますに舞台…

 『新編忠臣蔵(二)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

江戸の機微に通じた世渡りの上手い吉良と、質実剛健を旨とし融通の利かない困ったチャンな浅野内匠頭との確執を一巻では描き、この二巻では大石内蔵助は亡き殿への復讐心から吉良邸へ討ち入りするのではなく、ただただ人間よりも犬の方が大切にされる今の幕…

 『武王の門(上巻)』 北方謙三 新潮文庫

日本が二人の帝を擁していた南北朝の時代。動乱のそもそもの元凶となった後醍醐帝も既に無く、京で南朝が力を削がれていく中、後醍醐帝の皇子である懐良親王は九州統一を目指して動き出す。自分は何をするべきかに疑問を持っていた懐良だが、九州を統一して…

 『ヴァンパイヤー戦争5 謀略の礼部クーデタ』 笠井潔 講談社文庫

五巻まで読み進めたのだが、いまだに主人公にもヒロインにも愛着が持てない。

 『犯罪は二人で』 天藤真 創元推理文庫

ユーモアと人間愛に溢れるブラックな話を書き綴るコトに熱意を燃やした天藤真の短編集。詐欺殺人傷害窃盗などバラエティに富んだ犯罪を扱っている。どの短編もひねりの利いたオチで話を締めているのだが、一冊の短編集(それもミステリのね)としては読み終…

バイトの面接に落ちた。

 『思考機械』 ジャック・フットレル ハヤカワ文庫

科学者にして論理学者にして法学博士にして医学博士、その他自分でも把握できないほどの肩書きをもつオーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授。彼は「2足す2は常に4なり」を標榜する。ほんの二、三時間ほどチェスの勉強をしただけでチェスの世界チャ…

 『現代語訳 義経記』 高木卓 河出文庫

「せっかく大河やってるんだから義経記でも読もうかな、でも古文読めねえよ、チッキショウ」ということで現代語訳のやつを読んでみた。この河出文庫のは訳が平易で非常にとっつきやすい。最近視力が落ちてきているので、文字が大きいのもありがたい。ただ頁…

 『姦の忍法帖』 山田風太郎 ちくま文庫

ま、風太郎の短編はエロきゃそれでいいです、エロきゃ。

しばらく留守にします。

 『密室殺人コレクション』 二階堂黎人・森英俊 原書房

どれもこれも状況設定は秀逸なのにオチが、オチが……。

 『読者よ欺かるるなかれ』 カーター・ディクスン ハヤカワ文庫

他人が考えていることを次々と言い当てることが出来る超能力者ペニイク。彼はサム・コンスタンブルの死をも予告した。果たしてペニイクの予言した時刻に、サムは謎の死を遂げる。警察官に尋問されたペニイクは“私が念力でサムを殺した”というのだ。証拠が一…

 『室町お伽草紙』 山田風太郎 新潮文庫

織田信長・上杉謙信・武田信玄・松永久秀が美姫・香具耶を巡って総奪戦を繰りひろげる。まだ日吉丸と名乗っていた若き豊臣秀吉がこの物語の案内役として、幾多の武将たちの狭間で右往左往する。京でプレ桶狭間の戦いが起こり、堺でプレ川中島の戦いが発生す…

 『東西不思議物語』 澁澤龍彦 河出文庫

二、三日前から目が痛くて痛くてしょうがない。長時間本を読んでいると目が痛くて涙がでてくる。おかげで長編が一切読めない。畜生。一体何が原因なんだ? PCのやりすぎか? そんなわけで長いものが全く読めない時に助かるのがこの澁澤龍彦のエッセイ。古今…

 『鬼平犯科帳2』 池波正太郎 文春文庫

下衆な悪党にはどこまでも厳しく、弱者にはどこまでもやさしく接する長谷川平蔵の生き様を描いたこの犯科帳。 ここに已むに已まれぬ事情があって罪を犯した人間がいるとしよう。鬼平はその全てを罰するのではなく、一方では罪を許し、もう片一方では罪を許さ…

 『ユニコーン・ソナタ』 ピーター・S・ビーグル 早川書房

ロサンゼルスに暮らす少女ジョセフィンが月明かりの夜に美しい調べに誘われて、ユニコーンの住む楽園シェイラに迷いこむ。人間の世界に憧れるユニコーンの少年インディゴとユニコーンの住む世界に憧れる人間の少女ジョセフィンとのふれあいを描いたファンタ…

 『名探偵群像』 シオドー・マシスン 創元推理文庫

歴史上に名を残した10人の偉人たちが名探偵となって、各々が巻き込まれた殺人事件を解決していく短編歴史ミステリ。エラリ−・クイーンの序文が熱い。ただ歴史ミステリなんで楽しむのにはやっぱり人を選ぶ。以下テケトーなメモ。 アレクサンダー大王…BC3世紀…

 『鬼麿斬人剣』 隆慶一郎 新潮文庫

師・清麿が不本意にも打ってしまった出来の悪い刀を壊すために諸国を旅してまわる鬼麿。鬼麿の強さはその見切りにある。通常の見切りは斬り込んできた相手の剣先を避けるために、つまり防御のために使うのだが、鬼麿はそれを攻撃に転化させた。刀身、柄、己…

 『黒魔術の手帖』 澁澤龍彦 河出文庫

カバラに薔薇十字団、タロット占い、サバト、黒ミサ、ノストラダムスの予言、錬金術等々、一般に黒魔術と呼ばれるどうしようもない程胡散臭い知識の固まりを延々と紹介しまくるあやしげなエッセイ。若者を殺しまくったことで有名な犯罪者ジル・ド・レエにつ…

 『黒龍とお茶を』 R・A・マカヴォイ ハヤカワ文庫

マーサ夫人はドラゴンの生まれ変わりで真実を追い求めていると自称する不思議な老人・ロングとともに、厄介ごとに巻き込まれて失踪した娘・エリザベスを探すそうとするというサスペンス仕立てなモダン・ファンタジイ。 コンピュータを使って銀行の口座から金…

 『吉原御免状』 隆慶一郎 新潮文庫

この『吉原御免状』は生涯に読んだ本の中でベスト10に入るぐいの傑作。今私が求めている理想の小説に限りなく近い作品。

 『ビッグ・ボウの殺人』 イズレイル・ザングウィル ハヤカワ文庫

まあ、密室トリックのネタを知らなきゃ楽しめる。ラストがもの凄い皮肉。

 『くの一死ににゆく 山田風太郎忍法帖短編全集4』 山田風太郎 ちくま文庫

エロス満載な風太郎忍法帖作品の短編集四作目。短編の忍法帖は面白いんだけど、パターンが一緒だから飽きやすいのが難点。本当は風太郎の室町物が読みたいんだけど(室町時代を書いた時代小説は数が少ないからものすごい興味がある)、図書館には置いてない…

 『わたしが幽霊だった時』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 創元推理文庫

ふと気がついたら幽霊になっていた少女の視点から綴られるなんとも不思議な物語。四人姉妹の描かれ方がなかなかえげつない。

 『黄色いアイリス』 アガサ・クリスティー ハヤカワ文庫

ポアロもの5点、マープルもの1点、パーカー・パインもの2点、幻想小説1点などがバラバラに配列されている寄せ集め感が否めない一冊。出来もほどほど。特筆すべきところがない。