『真昼の悪魔』 遠藤周作 新潮文庫

 金銭を目的とするわけでも怨恨からでもなく、純粋に悪とは何なのか? を確かめるために様々な犯罪に手を染める女医を描いた犯罪小説。「悪魔とは埃のようなものです。知らず知らずのうちに人の心にたまっていくのです」という神父さんの見解は実に鋭い。