2004-01-01から1年間の記事一覧

そろそろ帰省するので早めに今月の読書メモを。ちなみに手元のメモを見ると、今年読んだ本のうちで全体の8割ぐらいは面白かった本だったみたい(339冊/433冊)。結構打率がいいね、俺。 今年の総括としては、国内ミステリと海外ミステリの比率が7対1という…

 『生贄を抱く夜』 西澤保彦 講談社ノベルス

『情熱と無駄のあいだ』とその他の作品との落差がすさまじい。メフィスト連載中に、西澤保彦には何か嫌なことでもあったんじゃねえかと読者が不安になるくらい、『情熱〜』以外の7作が暗い。

やった、やったよ。サンタさんは本当にいたんだよ。今郵便受けを覗いてみたら『撲殺天使ドクロちゃん』のCDがようやく届いていたんだよ。俺はこれで昨日の悪夢のような一夜を忘れることができるよ。これから100回ぐらい聴いてやる。血の涙を流しながら。

 『幻の女』 ウイリアム・アイリッシュ ハヤカワ文庫

犯人の行動原理がワケワカラン。まあウールリッチは中短編が面白いらしいから、そっちに期待しよう。

 『ひぐらしのなく頃に 体験版』 07th Expansion/竜騎士07

(システム面に関しては)イラストをon/offにできる機能をつけて欲しい。あと文字が読みにくくなるので、背景も真っ黒とかにして欲しい。つーか集中力が無いんで、ゲームとかやるのしんどい。ボタン押すのが面倒。本読んでるほうが楽。 (内容に関しては)小…

 『陽気な容疑者たち』 天藤真 創元推理文庫

江戸川乱歩賞の最終候補に残るものの、戸川昌子の『大いなる幻影』と佐賀潜の『華やかな死体』に負けてしまって、乱歩賞を逃したという天藤真の記念すべきデビュー長編。3重ロックの密室殺人を扱ったミステリ。デビュー作にも関わらず、天藤真のその後の作風…

 『ライトノベル☆めった斬り!』 大森望・三村美衣 太田出版

本書のメインとなる大森望と三村麻衣との対談なんだけども、両人ともセンスが古臭くて、俺はあまり楽しめなかった。これは俺がラノベにあんまキョーミがないせいかな。それともこの本が年配向けに作られているせいかな。正直な話、ラノベの話はネットみたら…

部屋にこもって、布団を引っかぶって、ガタガタふるえながら「大丈夫だ、俺は大丈夫だ」などと呟いていたら、あっという間に3日間が過ぎてしまった。早いトコ対応策を練らないと、このままでは廃人になってしまう。

 『上杉謙信』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

上杉謙信と武田信玄が激突した史上に名高い川中島の戦いをメインに描く。上杉謙信の生い立ちなどには一切ふれず、端折れる箇所はできるだけ端折ってとにかく戦だけを描いているので、お話として物足りない部分がチラホラと見受けられる。

 『華やかな死体』 佐賀潜 講談社文庫

城戸検事たちが集めた証拠が、汚い弁護士の手によって次々と覆されていくという後半の法廷場面がなかなか面白い。後味の悪いラストもグー。 ただ前半140頁はいらねえ。『十角館の殺人』並に無味乾燥な人物描写で読むのがだるかった。なんつーかキャラが死ん…

 『ぴよぴよキングダム』 木村航 MF文庫

ひよこが旨そう。丸焼きにして食いてえ。

元に戻れなくなってしまった。馬鹿だ、俺。

 『真田太平記(十二)雲の峰』 池波正太郎 新潮文庫

関ヶ原の折の屈辱を忘れかねる徳川秀忠は、家康が死去するとただちに信之の真田藩に襲いかかった。秀忠は、信之の側近に送り込んだ隠密を使い、冬の陣の直後に幸村と密会した事実を突いて取潰しに追込もうとするが、ただ1人生き残った草の者お江の活躍で信之…

 『真田太平記(十一)大阪夏の陣』 池波正太郎 新潮文庫

幸村が死んじまったよ。

ポエムろう

おれは空なんてとべないんだよ

 『桜の園・三人姉妹』 チェーホフ 新潮文庫

『桜の園』はメガネをかけた家庭教師のシャルロッタ先生が手品をするといった風に、コミカルなキャラが活躍する作品。駄洒落を多用し、恋愛要素を付け加え、読者を飽きさせないようにしている。ただし扱っているテーマは貴族社会の没落&一家離散という非常…

 『ライトノベル完全読本 vol.2』 日経BP社

先日、「なんで皆夢中になってライトノベルの定義なんかやってんのー?」って、俺よりもライトノベルに詳しい子に聞いてみたら、「だってライトノベルはその成立過程から一般小説よりは下だと思われているんですよ。それが嫌なんですよ。だから云々」と返さ…

 『私が殺した少女』 原籙 ハヤカワ書房

奇妙な電話から誘拐事件に巻き込まれた沢崎。身代金受け渡しに失敗し、自分の責任で少女を殺してしまったと落ち込む沢崎が雪辱に燃える長編ミステリ。直木賞受賞作。 最後まで読めば、この作品が何故『私が殺した少女』というタイトルなか、その理由がよく分…

 『鬼平犯科帳(一)』 池波正太郎 文春文庫

火付盗賊改方として盗人たちには“鬼の平蔵”と恐れられる長谷川平蔵の活躍を描いた短編集。 この作品が第1話「唖の十蔵」を読めばよく分かる。江戸を荒らし回る「野槌の弥平」という盗賊一味を退治した後、盗賊の子と知って誰も引き取ろうとしないお順という…

 『真田太平記(10)大阪入城』 池波正太郎 新潮文庫

大阪に入城し、東軍を悩ます真田幸村の活躍を描いた巻。 登場人物が次々と死んでいくのが結構辛い。これまで真田家を苦しめてきた敵役、真田家を支えてきた人々がどんどん死んでいく。8巻からそうだったけど、この10巻が読んでいて一番辛い。真田昌幸が死ん…

 『黄金の壷』 ホフマン 岩波文庫

日々を無為に過ごすダメな大学生・アンゼルムスは接骨木(にわとこ)の樹のそばで美しいゼルペンティーナと出会い、恋に落ちる。魔法使いの婆さん・ラウエリンと戦い、恩師・パウルマン教授の助言をも無視し、ヴェロニカとの結婚という現世での出世さえも捨…

 『真田太平記(9)二条城』 池波正太郎 新潮文庫

イヤ、中弛みだろ、コレ。加藤清正の毒殺になんで1巻丸々使うんだよ。豊臣方と徳川家との確執はこれまでにもう十分描かれているんだから。この巻はいらないんじゃねえの。

 『死角に消えた殺人者』 天藤真 創元推理文庫

車に乗って崖から転落死した4人の男女。彼らには生前接点となるような交友関係は全くない。社会的地位、年齢とどれもがバラバラなのだ。警察は被害者4人のうちの誰か一人に恨みのある奴が犯人だろうと目星をつけて、捜査を開始する。しかし、その後の捜査…

 『盤上の敵』 北村薫 講談社文庫

十年前に読んでいたら素直に驚けただろうに。勿体無い。

 『ヴァンパイヤー戦争4 魔獣ドゥゴンの跳梁』 笠井潔 講談社文庫

思うに矢吹駆のようなグダグダ言っている奴が主人公じゃないから、この小説はいまいち面白くないのじゃなかろうか。

思うところがあって、鬱病診断テストをやった。結果が“今すぐ病院に行って、薬をもらってこい”だった。余計なお世話だ。

 『密室犯罪学教程』 天城一 日本評論社

第1部はいらない。つまらない、面白くない以前に読みにくすぎる。こんなもんに金を払った自分が馬鹿みたいだ。 第3部はよし。

貴志祐介の講演会に参加したのだが、貴志祐介が何を喋ったのか、講演内容をよく覚えていない。貴志祐介の話の持って行き方が中々巧だった印象はあるのだけれども。記憶が綺麗サッパリと消えている。

 『帰去来殺人事件』 山田風太郎 出版芸術社

『チンプン館の殺人』…ちょっと違法な香りがする、が、それでいて憎むことの出来ない陽気なお医者さん・茨木歓喜先生の登場作。少し泣ける(しかし、どこか歪んだ)人情話、派手な(しかし、効果抜群の)トリック、愛すべき歓喜先生のキャラクターと、本短編…

 『誰もがポオを愛していた』 平石貴樹 創元推理文庫

エドガー・アラン・ポオの作品になぞらえて起きた連続殺人事件をニッキ・サラシーナが鮮やかに解決する長編ミステリ。犯人は何故『アッシャー家の崩壊』、『ベニレス』それに『黒猫』といったポオの作品に見立てて人を殺していったのか?という謎が本書の見…