2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 『インド神話 マハーバーラタの神々』 上村勝彦 ちくま学芸文庫

何故か分からないけど、インド神話を読まなければならないと唐突に思い立って、そんで代表的な『マハーバーラタ』を読もうとしたのですよ。しかしですね、この『マハーバーラタ』、ちょいと長すぎる。マハーバーラタといえばホメロスのオデュッセウス・イリ…

 『ぴよぴよキングダム2』 木村航 MF文庫

結婚相手を決めるため、はるばると地球へ飛来してきたひよこと、彼らに寄生された男女の物語。ひよこが活躍する話ってのはかなり珍しい。 内容は、こう、Loveですな。それ以外に言いようがない。個人的には1巻のほのぼのとした生ぬるさが好きだったので、2巻…

 『治郎吉格子名作短編集(1)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

江戸を追われた盗賊・鼠小僧が惚れた女を助けるため上方で盗みを働くという表題作『治郎吉格子』をはじめとする8編の短編を収録。 圧巻は『銀河まつり』と題された作品。これは男二人が花火勝負をし、より見事な花火を作った方が意中の女性を手にするという…

 『夢織り女』 ジェイン・ヨーレン ハヤカワ文庫

古い御伽噺を連想させる悲しくも美しい物語20を収録。どれも良い出来だけど、「1ペニーだよ、夢ひとつ、ほんの1ペニー」と謳いつつ他人のために夢を織り、ストーリーを紡いでいく表題作の『夢織り女』が特に良い。気分が落ち込んでいるときに読むとかなり…

 『毒薬の手帖』 澁澤龍彦 河出文庫

違う、人が死ぬ本を読むのは単なる逃避行動なのではない。戦術的撤退なのだ。一時的に別世界で戯れることによって集中力を高めるという、そしてその集中力を勉学の方にも転向させるという、そういう効果があるんだ。だからこれは間違ったことじゃないんだ。…

 『ミミズのいる地球 大陸移動の生き証人』 中村方子 中公新書

ミミズなんかにゃ興味ねえよ。

ああ、やる気が出ない、やる気が。どうしようどうしよう。今日提出なのにレポートまだ書いてない。テスト勉強まだ何も手をつけてない。つーかテストサボっちゃった。ああ、どうしようどうしよう。

 『オズの魔法使い』 ライマン・フランク・ボーム ハヤカワ文庫

竜巻に巻き込まれたドロシーが、小母さんの待つカンサスの家に帰るため、脳みそのない案山子、心を持たないブリキの木樵り、臆病なライオン、それに愛犬のトトと共にエメラルドの国を旅するファンタジー。“木樵りに脳みそがなかろうと、カカシに心臓がなかろ…

 『スペイン民話集』 エスピノーサ・三原幸久編訳 岩波文庫

芥川龍之介が書いた『蜘蛛の糸』のモトネタになった『聖女カタリーナ』や、シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』に影響を与えたとみられる『天下を取りたがる女房』など82篇のスペインの民話を収録。本書はそれらを謎話、笑い話、教訓話、メルヘン、悪者話…

 『新編忠臣蔵(一)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

ストーリーなんざ紹介する必要もないほど有名な忠臣蔵の物語。それでも一応紹介しとくと、浅野内匠頭がなんでか判らんけど突如ブチ切れて吉良上野介に切りかかったからさあ大変。浅野は切腹するわ、家臣・家族は路頭に迷うわ、そのくせ相手方の吉良はお咎め…

 『ミナミノミナミノ』 秋山瑞人 電撃文庫

「ちがう俺は鬱病なんかじゃない、俺はダメじゃない、俺は病気なんかじゃない、俺は平常だ、俺は、俺は、」などと呟いて枕をガンガンやっていたら一睡もできなかったよ。アハハハハハ。仕方ないんで元気が出る本の感想でも書きましょうか。 「物を創る人間は…

 『殺人は容易だ』 アガサ・クリスティー ハヤカワ文庫

植民地から帰ってきたばかりのルークは電車の中で一人の老婦人と出会う。その老女によると彼女の村では連続殺人事件が起こっており、そのことに気づくものは彼女を除いては誰もいない。そして彼女はこれから警官にその犯人の名を訴えに行く途中なのだとルー…

 『随筆私本太平記』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

『私本太平記』執筆時に届いた読者からのお便りを紹介したりする『随筆私本太平記』と宮本武蔵を書くに至った執筆動機や、宮本武蔵連載中の苦労話等を描いた『随筆宮本武蔵』との2編を収めたエッセイ集。 『随筆私本太平記』の方はあまり読み応えがなかった…

 『アリソンⅢ(上)・(下)』 時雨沢恵一 電撃文庫

ドクロちゃんのドラマCDを聞いていたらですね、「アリソン、かっこいいー」っていうドクロちゃんのせりふがあったんですよね。そんで読んでみたんですけどね(勉強しようよ)。 とりあえずⅢから読んじゃダメですね、やっぱり。シリーズ物は順番に読まない…

諸般の事情によりしばらく更新休止します。

 『親友記』 天藤真 創元推理文庫

天藤真のデビュー作となる『親友記』、大人向けの『なんとなんと』や『夫婦悪日』、少年向けの『誓いの週末』などバラエティに富んだ9編の短編を収録した1冊。一つの短編に複数のアイデアを惜しげもなくブチこんでいる。今のところ天藤真の短編集の中ではこ…

 『さらば愛しき女よ』 レイモンド・チャンドラー ハヤカワ文庫

主役のフィリップ・マーロウが後頭部をガツンとやられたり、酒飲んでヘベレケになってたりする、そんな小説。マーロウのセリフはかっこいいのだけども、行動がアホ丸出しなんで、その乖離っぷりがなんとも痛々しかった。

 『源頼朝(3)』 山岡荘八 山岡荘八歴史文庫

頼朝の挙兵に始まり、木曽義仲の討ち死にで幕となる第3巻。って、ちょっと待て。木曽義仲が討たれた所で物語が終わるというのは一体どういうことだ? 大姫と義高出てこねえよ。

 『源頼朝(2)』 山岡荘八 山岡荘八歴史文庫

伊豆に流された源頼朝と、そこで出会った様々なお姫様との恋模様が描かれた第2巻。イヤがるお姫様をムリヤリ手篭めにする頼朝の鬼畜っぷりが楽しめる。囚人なんだからもう少し遠慮しろよ、頼朝。

 『源頼朝(1)』 山岡荘八 山岡荘八歴史文庫

保元の乱で自分の親族を自らの手で殺めながらも、恩恵を得ることのできなかった源義朝。源頼朝の親父さんである源義朝が公家連中に唆されて決起した平治の乱での活躍と、そして彼の無残な敗北を描いたのがこの巻。 頼朝の出番はそんなにない。というか彼(13…

 『小さな手袋』 小沼丹 講談社文芸文庫

『黒いハンカチ』を書いた小沼丹のエッセイ集。たまには気分転換にエッセイ読むのもいいんじゃないですかということで、まあ読んでみた。とぼけた語り口が◎。

 『華胥の幽夢』 小野不由美 講談社文庫

はやく十二人の王様全員出しなさいよ。

 『黄昏の岸 暁の天』 小野不由美 講談社文庫

ワシ、このガキの麒麟、キライ。

 『図南の翼』 小野不由美 講談社X文庫

十二国記の中では一番のお気に入り。主人公が麒麟をひっぱたいたときには胸がスッとした。

 『フェアリー・フェラーの神技』 マーク・チャドボーン バベルプレス

一枚の絵に執着する男が体験する不思議な話。彼がたどり着くのは狂気の世界か、それとも……。 まあ、クイーンのファンなら読んでみてもいいんじゃねえの。

 『星界の戦旗Ⅳ 軋む時空』 森岡浩之 ハヤカワ文庫

これまでのストーリーをもう忘れちまったよ。

 『春季限定イチゴタルト事件』 米澤穂信 創元推理文庫

三話目の『おいしいココアの作り方』が犯人の犯行動機が非常に自然でよいね。物語を盛り上げるために犯人の行動原理が不自然になってしまうミステリが多い中(最近読んだミステリだと『幻の女』がそうだった)、この『おいしいココア〜』での犯人の行動はも…

 『ミステリーの生まれたところ』 坂本康子著 NHK出版

NHKでやってる「アガサ・クリスティー紀行」を書籍化したもの。カラーが少ないよ、カラーが。せっかくイギリスまで綺麗な映像をとってきたんだから、もっとカラー写真を使おうよ。

 『インド三国史』 陳瞬臣 講談社文庫

物語が途中で終わってしまうね、これ。ジャンプの打ち切りマンガのように俺たちの戦いはこれからだぜという感じで終わってしまう。ちょっと残念。

 『剣難女難』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

タイトルが示す通り、ストーリーはラブ&バトルアクション一本道。ただそれだけ。 地の分では普通だが、バトルになったら途端に文章が講談調になるので、読み難いったらありゃしない。おまけに吉川英治が先のストーリー展開を何も考えないで作った作品だとい…