『くの一死ににゆく 山田風太郎忍法帖短編全集4』 山田風太郎 ちくま文庫

 エロス満載な風太忍法帖作品の短編集四作目。短編の忍法帖は面白いんだけど、パターンが一緒だから飽きやすいのが難点。本当は風太郎の室町物が読みたいんだけど(室町時代を書いた時代小説は数が少ないからものすごい興味がある)、図書館には置いてないから今は忍法帖の短編で我慢するしかない。金無いし。
 そんで、この巻での収穫は『逆櫓試合』。お寺の病気と書いて何故「痔」と読ませるのか、その理由がこれまではよくわからなかったのだけど、この忍法帖を読んだらその意味がイヤになるほど理解できた。ようするにお稚児さんだと。うわ、嫌な方向に賢くなっていくなぁ、俺。