2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今月読んだ本(マンガは除く)は41冊。 積読本が全く減っていないのは多分元さんのせい。

 『クリスチアナ・ブランドを読んだ男』 ウィリアム・ブルテン・Jr

解説によるとクリスチアナ・ブランドのパロディを試みた短編小説らしい。つーか、一体誰よ、この作者。 後味の嫌なところはちょっとブランドに似ているかもしれない。コックリル警部にあこがれているエドワード・ミート警部がなんかしらんが可愛かった。

 『夏と花火と私の死体』 乙一 集英社文庫

乙一読めとか言ってこないでください。 西尾維新を読めとか言ってこないでください。 上遠野浩平読めとか言ってこないでください。 浦賀和宏を読めとか言ってこないでください。 佐藤友哉を読めとか言ってこないでください。 今野緒雪を読めとか言ってこない…

 『本格ミステリこれがベストだ!2004』 探偵小説研究会編著 創元推理文庫

歌野晶午の『葉桜〜』を代表に2003年に出版されたミステリに対する評論を収めた本。ネタバレが非常に多いので書評を読むときは注意が必要。 あと笠井潔と鷹城宏の『本格ミステリ往復書簡2004』が非常に退屈。10年前、20年前のオタク共が散々語りつくした…

PART2

本日一番腹の立ったセリフ〜〜。 『キサマッ、ライトノベルを読んで月々の冊数を稼ぐんじゃァない!!』 by某編集長

今日は大阪大学で行われた黒田研二氏の講演会に行ってきた。暇つぶしにメモを取っていたので、講演会の模様をここに再現してみよう。(以下に書かれている文章には勘違いや聞き間違いに誇張された表現、あるいは省略や改変が多々あるのだが、あまり気にしな…

 『スペインの食卓から』 おおつきちひろ 講談社文庫

前半は著者がスペインへ旅行したことの体験記。全然楽しくない。近所のおばちゃんの自慢話とたいしてちがわないレベル。 ただ後半からスペイン料理の話題になってくる。これがめちゃくちゃ旨そうに描写されてる。写真もついてりゃ完璧だ。後半をご飯前に読ん…

 『白昼蟲』 黒田研二 講談社ノベルス

明日27日に阪大で講演会をやる黒田研二の作品。いじめ問題を扱ったミステリ。はじめて黒田研二の作品を読んだのだが、とにかく面白くなかった。多分主人公がダラダラと悩んでいるからだ。あとシリーズ物のため、二作目から読み始めてもキャラの関係がよく…

借りた本は読まなければならない。たとえそれがどんなにつまらなさそうでも。 薦められた本は読まなければならない。たとえそれがどんなに嫌いな作家であろうとも。 というわけで、この週末を使って俺は乙一を読むよ、元さん。

 『霧のむこうのふしぎな町』 柏葉幸子 講談社文庫

もっちさんid:motch経由。宮崎駿に『千と千尋の神隠し』を書くキッカケを与えた本らしい。変な街にやってきた女の子があっちゃこっちゃでバイトをするというファンタジー。 出てくるおにゃのこがあんま可愛くなかった。中盤は読んでいて非常に退屈。とにかく…

 『堕落論』 坂口安吾 角川文庫クラシックス

当時の若者に絶大な人気を誇ったという安吾の『堕落論』。戦後すぐに書かれたエッセイのクセに古臭さがあまりない。すげえ。 どのエッセイもチェスタトンばりの逆説と、坂口安吾の人の悪さが楽しめて中々面白かった。ちなみに私のお気に入りは『エゴイズム小…

本を買って、本を積んで、本を借りて、本を積んで、本を読んで、本を買って……(以下繰り返し)。そんな人生に疲れました。読んでも読んでも積読本が減ってくれません。もう嫌です。

 『戻り川心中』 連城三紀彦 講談社文庫

もっちさんid:motch経由。徹底的に『その人は何故そんなことをしたのか?』という動機にこだわったミステリ。とにかく面白い。

 『ケルトの島・アイルランド』 堀淳一 ちくま文庫

ケルトの様々な地方を旅した著者の旅行記。著者自身の手によるイラストが結構楽しい。

 『MISSING』 本田孝好 双葉文庫

ちょっと泣けるいい話を収めた短編集。一応人が死ぬが、謎解きにこだわったミステリではない。幼い男女の交流を描いた第4話『瑠璃』が私のお気に入り。 元さんid:h-motoから押し付けられた本のクセに珍しく面白い。何故だ。

 『怪盗ニックを盗め』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫

価値の無い物しか盗まないと豪語する怪盗ニックの活躍を描いた短編集。相変らず面白いことは面白い。でももう飽きた、このパターンは。

 『金田一耕助 日本一たよりない名探偵とその怪美な世界』 メディア・ファクトリー

ごっ、ごめんなさいですうぅ。買う気はなかったんですうぅ。ただ本を開いた瞬間、あの有名な映画のあのシーンが丸ごと載っていたので思わず手をだしてしまったんですうぅ。金田一耕助の事を詳しく知れたので、サバトは私は非常に楽しかったですうぅ。

 『名探偵 木更津悠也』 麻耶雄嵩 カッパ・ノベルス

面白いことは面白い。2話目に収録されている『禁句』のスコップをめぐるやりとりなんかは結構わくわくさせられる。とりあえず値段分は楽しめた。ただ、読後、なんか知らんが物足りなさが残る。

 『郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす』 ジェイムズ・M・ケイン ハヤカワ文庫

タイトルに惹かれて購入。いつまでもどこまでもすれちがいを続ける男女を描いた愛の物語。半世紀以上前に描かれた小説だが、会話分主体で物語がテンポよく進んでいくので非常に読みやすかった。 ラストでの主人公の独白“おれと、コーラのために祈ってくれ。…

 『さよなら、ぺとぺとさん』 木村航 ファミ通文庫

【採点表*1 】 要素点数 ストーリー5 サスペンス6 ラストの意外性2 文体5 キャラクター6 舞台4 小道具7 イラスト9 ストーリー…やはりありきたりだろう。“妖怪とのほのぼのとした学園コメディ”ということで、新鮮味はさほどない。ただ後半の河童妖怪…

某所で知った『ドラキュラ戦記』がとても面白そうなんで、近所の本屋さんに買いに行ったら、売っていなかった。『さよなら、ぺとぺとさん』はいっぱい入荷されていたのに……。

 『動く家の殺人』 歌野晶午 講談社文庫

リッパー師匠id:kirisakinekoから「お前は読むな」と忠告されていたのだが、積読本を減らすために読んだ。デビュー作の『動く家』に比べればはるかによかった。作中劇の駄洒落が結構楽しい。ただ以前より音楽ネタが増えているのが素人っぽくてちょっと嫌だっ…

 『平の将門』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

藤原純友と平将門との“黙契の誓い”を吉川英治が如何に合理的に処理しているかとか、こう、書きたいことは色々ある。 だが、本書を読んでいて吉川英治はすばらしいと改めて思ったのが、本文117頁の”恋は幼稚な程、楽しいものである”という一文だ。この文章に…

西尾維新の『クビシメロマンチスト』の語り部・いーちゃんのように大学の地下食堂で“キムチ丼大盛りご飯抜き”を頼んでみることにした。 とりあえず地下の食堂へ。“キムチ丼”を頼もうとしたのだが、食堂のメニューにそれはない。あるのは“キムチ玉子とじ丼”の…

 『死者の木霊』 内田康夫 講談社ノベルス

先日元さんid:h-motoに会った時に、「ネットでサイトやってんなら、選り好みせずいろんな作家のいろんな作品を読まなきゃダメだよ」と理由の分からないことを言われておしつけられた本。多分、そん時あの人は酔っていたに違いない。 本書はバラバラ殺人に地…

 『風の万里 黎明の空 上』 小野不由美 講談社X文庫

私にとって小野不由美の十二国記は上巻はくそつまらない。主役が一人で勝手にグダグダダラダラトロトロといつまでも悩んでいるだけだからだ。上巻に限って言えば全く楽しくない。そのかわり下巻は無茶苦茶面白い。今までたまりに溜めてきたフラストレーショ…

 『人魚とビスケット』 J・M・スコット 創元推理文庫

「海洋冒険小説とミステリの見事な融合として名高い傑作」という売り文句につられて購入。旅行中の船から難破して何日も海を漂うことになった4人の男女を描いた物語。白人供の混血児に対する悪意というか差別意識がどぎつくて、非常に面白かった。

 『ゆきなだれ』 泡坂妻夫 文春文庫

泡坂妻夫に限らず、どうしてこうおじさんの作家は小説の中につまんない濡れ場をいちいち挿入するんだろう。 ワタシニハリカイデキナイ。

 『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』 西尾維新 講談社ノベルス

こう、アレですよ、言いたいことは色々とあるのですが、短くまとめますと「俺にはおかゆまさきがいるから西尾の書く“お話”は必要ないよ」と、こういうことですよ、ハイ。

 『パスカルの鼻は長かった』 小峰元 講談社文庫

It was twenty years ago today, Sgt.Pepper taught the band play……って今から20年も30年も前に描かれた青春小説を今更読んでも楽しめるわけねえだろーがっ!ミステリとしても弱いし。 唯一ぱんつぅ!ぱんつぅ!ヽ(゜∀゜)ノと連呼しているのは面白かったか…