『ミナミノミナミノ』 秋山瑞人 電撃文庫

 「ちがう俺は鬱病なんかじゃない、俺はダメじゃない、俺は病気なんかじゃない、俺は平常だ、俺は、俺は、」などと呟いて枕をガンガンやっていたら一睡もできなかったよ。アハハハハハ。仕方ないんで元気が出る本の感想でも書きましょうか。
 「物を創る人間は同じ事を繰り返してはならない。常に新しいことに挑戦し続けなくてはならない」つったのはどこの誰でしたっけ? 確か誰かのエッセイで読んで、いいこと言うなあと思って、この言葉だけは記憶に残っていたのに、正確な出典元を忘れてしまった。まあいいや。そもそも秋山瑞人の新作とは何の関係もないしね。
 そんでですね、秋山瑞人の新作である「ミナミノミナミノ」はですね、帯にも書いてある通り「イリヤの空、UFOの夏」とほぼ同じような話ですね、今のところ。まあ、作者は秋山なんで、いい意味で読者の期待に応えてくれるだろうし、いい意味で読者の期待を裏切ってもくれるでしょう。とりあえず続きを待ちましょう、続きを。それこそ山岡荘八の『徳川家康』と同じように1巻の時点ではまだネタ振りなんでね。これだけじゃ評価できないし。