2004-12-10から1日間の記事一覧

 『私が殺した少女』 原籙 ハヤカワ書房

奇妙な電話から誘拐事件に巻き込まれた沢崎。身代金受け渡しに失敗し、自分の責任で少女を殺してしまったと落ち込む沢崎が雪辱に燃える長編ミステリ。直木賞受賞作。 最後まで読めば、この作品が何故『私が殺した少女』というタイトルなか、その理由がよく分…

 『鬼平犯科帳(一)』 池波正太郎 文春文庫

火付盗賊改方として盗人たちには“鬼の平蔵”と恐れられる長谷川平蔵の活躍を描いた短編集。 この作品が第1話「唖の十蔵」を読めばよく分かる。江戸を荒らし回る「野槌の弥平」という盗賊一味を退治した後、盗賊の子と知って誰も引き取ろうとしないお順という…