西尾維新の『クビシメロマンチスト』の語り部いーちゃんのように大学の地下食堂で“キムチ丼大盛りご飯抜き”を頼んでみることにした。
 とりあえず地下の食堂へ。“キムチ丼”を頼もうとしたのだが、食堂のメニューにそれはない。あるのは“キムチ玉子とじ丼”のみ。これではいーちゃんがクソまずいキムチだけを食ってるときに、巫女子さんというハイテンションなヒロインに話しかけられるという西尾渾身の名場面が再現できないではないか!と憤慨する。
 (まあ、うちの大学は鹿鳴館大学じゃないし)と心の中で呟きながら、周囲に人がいないことを確認しつつ「“キムチ玉子とじ丼大盛りご飯抜き”でお願いします」と大声で頼む。だが食堂のおばちゃんがネタを理解してくれなかった。(゜Д゜)ハア!?と返されて少しへこむ。
 めげずにもう一度頼んだら「え、ご飯大盛りですよね?」と返される。どうやら食堂のおばちゃんは“キムチを大盛り”ではなく、“ご飯を大盛り”と勘違いしているようだ。「いや、これは西尾維新という希代の作家が……」とそこんとこを小一時間説明しようとしたのだが、なんかめんどくさくなったのでやめた。結局“キムチ玉子とじ丼大盛り”を食うだけになってしまった。
 授業が終わった後で微妙に混雑していた時間帯にこんなわかりにくいネタを実行してごめんなさい、食堂のおばちゃん。最後にあやまっときます。