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今日は大阪大学で行われた黒田研二氏の講演会に行ってきた。暇つぶしにメモを取っていたので、講演会の模様をここに再現してみよう。(以下に書かれている文章には勘違いや聞き間違いに誇張された表現、あるいは省略や改変が多々あるのだが、あまり気にしないように。)
- 黒田研二氏(以下黒氏)は高校3年生頃から様々な賞に応募していた。
- 黒氏の作品にテーマなんてものはない。ほとんどが、ケース・バイ・ケース。ぶっちゃけノリだけで書いているよ、俺は。
- NHKのドキュメンタリーテレビからヒントを得て作品を作ることもある。
- ちなみにその小説のタイトルは『今日を忘れた明日の僕へ』という作品。
- 作品作りで困ったことは今のところ無い。
- 作家になって困ったことはサラリーマン時代よりも圧倒的に金がないこと。
- それと警察官に職務質問されたときに、作家だと名乗っても(脳内作家だと警官に誤解されて)全然信用されないこと。
- 子供の頃から作家になりたくてなりたくて仕方がなかったので、自分のデビュー作が出版されたときは非常にうれしかった。
- あと東野圭吾と友達になれたのも作家になれてうれしかったことのひとつ。
- 黒氏の作品に登場するキャラには必ずモデルがいる。(アニメやマンガのキャラ・芸能人・知り合いを問わず)
- また登場キャラの名前は適当に決めてる。
- 黒氏はミステリはあまり読んでないらしい(自称)。
- どっちかといえばヒッチコックなんかの映像作品のほうに興味があった。
- だから黒氏はヒッチコックや刑事コロンボ、70年代のクリスティー映画から現代のミステリマンガまで幅広くカヴァーしている『越境する本格ミステリ』を大絶賛する。
- 黒氏は子供の頃『頭の体操』をよく読んだそうだ。
- 『頭の体操』には本格ミステリっぽいのも結構ある。(あそこからネタをぱくった作品もあるそうだ)
- 自分の作品の中で映像化して欲しいのはとりあえず『嘘つきパズル』らしい。
- 『クレイジー・クレイマー』に映像化の声がかかったそうだが、「どうやって映像にするのか」と黒氏は憤ったことがある。
- 「何故黒田研二という本名で作品を書くのか?」という問いに対しては「新聞に自分の名前が載るとうれしいから」だそうだ。
- 自分と同じくらいに出てきたメフィスト賞作家が売れているのをみるのは正直ちょっと悔しい。
- 好きな作家の中でも東野圭吾は別格。(秘密以前が特に好き)
- 『仮面荘殺人事件』やら『ある閉ざされた雪の山荘』はホントにアツイ。
- 岡嶋二人も好き。(特に井上夢人)
- 『ダレカガナカニイル』は生涯の一本。
- 新刊情報―今年の夏から秋にかけて新作3冊刊行予定。(あくまでも予定)
- 来月のカッパノベルスに二階堂氏との合作。キラーXシリーズ最終作らしい。
- もう1作は『霧の迷宮から君を救いだすために』というタイトルで、実業之日本社から出版予定。『動く物が視えなくなる病』をもった人の話らしい。
- 『講談社はなかなか僕の本を文庫にしてくんねー』と嘆く黒氏。
- 自宅ではgoogleや2ちゃんねるで“黒田研二”と入力して暇つぶしをすることが多々ある。
- 黒氏はネットとかで自分の本がどう読まれているかけっこう気にするタイプ。
- ネットで誉めてくれてたらありがたく思うが、けなされていたらモニョってしまう。
- デビュー作以降、エログロシーンは控えめにしている。
- キラーXシリーズのエログロシーンは二階堂氏が書いたらしい。俺じゃないよと必死に否定する黒氏がちょっとキュート。
- 二階堂氏とは『モーニング娘。』の“。”をつけるかつけないかで戦ったこともある。
- 「二階堂氏は企画好き。次から次へといろんなアイデアを出してくる」とは黒氏の弁。
- 『嘘つきパズル』以前の作品はデビューする前に応募した作品の焼き直し。実質4年間で書いた作品は5,6作ぐらい。
- 創作方法は“最初にざっと書いてから、そこから細かい箇所をちょっとづつ肉付けしていく”という方法。
- 「中町信の作品を意識しているか?」という問いに対し、「俺中町読んだことねえし」と返す黒氏。
- 「作家になる方法は?」という問いに対しては「あきらめたらそこで試合終了ですよ」と返す黒氏。
- 「あなたは本格にこだわっていますか、いませんか?」という質問に「ムヅカシイコトハボクニハキカナイデクダサイヨ」と返す黒氏。
- オススメミステリにクリスティーの『アクロイド殺し』・『七つの時計』・『予告殺人』・『ゼロ時間へ』などを挙げる。
- なかでも『アクロイド殺し』は中学生の頃にネタを何も知らずに読めたのですっごい嬉しかったそうだ。
- あと黒氏はちっちゃい女の子が好きらしい。姪のちっちゃい女の子とアソブのが非常に楽しいそうだ。
- それと仲間のミステリ作家とカラオケ屋に行く時は、ちょっと古めのアニソンをよく歌うらしい。
このあとサイン会があって講演会はお開き。ホントは講演会の前に推理クイズがあったのだが、それはまた別の話。黒田研二氏はシャベリが予想以上にうまかった。本人は人前で話すのは苦手だと謙遜しているが、アレだけしゃべれれば充分だろう。