2004-03-28から1日間の記事一覧

 『左眼を忘れた男 I wanna see you』 浅暮三文 講談社ノベルス

栄えある第1回参推魂でトラック氏id:viewから頂いた本。ある男から飛び出した左眼の冒険を描いたもの。乱歩が言うところの「奇妙な味」全開の作品。読んでいてクラクラしてくる。決して読みにくい文章というのではないが、気持ち悪くなる妙な文章だった。 発…

 『黄金流砂』 中津文彦 講談社文庫

あの岡嶋二人の『焦茶色のパステル』とともに第28回江戸川乱歩賞を受賞した作品。「義経が衣川で死なず、生き延びていた」という義経生存説を絡めつつ、奥州藤原氏三代の黄金財宝を巡る暗号ミステリ。 暗号のほうは凝っていて非常に出来が良いのだが、殺人事…

 『招かれざる客』 アガサ・クリスティー ハヤカワ・ミステリ文庫

一人の男が道に迷い、電話を貸して欲しいといって、とある屋敷にやってきた。しかしその男が見たのは、書斎に転がっているその家の主と、死体のそばで拳銃を握り締めている一人の女性だった。彼は女性を救うためいろいろと細工をするが……。 クリスティーの戯…