『アーサー王の死 トマス・マロリーの作品構造と文体』 四宮満 法政大学出版局

 あまりにもタイトルが硬いから、とっつきにくい本なのかと思ったらそうでもなかった。至極読みやすい。第2章のあらすじ紹介がコンパクトでツボを押えたものなので、『アーサー王と円卓の騎士』のガイドブックとしてもつかえる。
 んで、第2章のあらすじ紹介を読んでいて気になったのだけど、ガウェインの評価がずいぶんと低いような。俺が『アーサー王の死』を読んだのはずいぶんと昔のことなので、細部を忘れているから断言できないんだけど、確かガウェインは円卓の騎士の中でも一、二を争う勇敢な騎士だったような。なんで四宮さんはガウェインをけなしているんだろう?理由がよくわからない。