『彼方より』 篠田真由美 講談社

 ジャンヌ・ダルクと供に戦った英雄にして『青髭』のモデルとなったジル・ド・レを扱った小説。遠藤周作の『沈黙』のような「神の不在」がメインテーマなのだろうか。
 ホモっぽい。とにかくホモっぽい。この一語に尽きる。テーマ自体はかなり高尚なのだが、肝心のストーリー展開が、筋肉隆々の大男に若い男の子が嬲られ続けるという如何にもコメントのしようが無い小説で。えーと、作者はホントにミステリを書いてる人なんだろうか?信じらんねえ。