『三国志(一)』 吉川英治 吉川英治歴史時代文庫

 吉川三国志を読む。有名な桃宴の誓いから董卓長安遷都までを描いている。“桃宴の誓い”、“酒猶温かきうちに華雄を切る”など、全てが名場面といっても過言ではない。創作だとは判っていても非常に楽しめた。中学生の時に夢中になって読んだ本を、大学生になってから読み直すというのも新たな発見があって面白い。劉備が意外と活躍している。初読の時は関羽張飛孔明の陰に隠れた目立たない君主というイメージだったのに。