『暗闇の薔薇』 クリスチアナ・ブランド 創元推理文庫

 「クイーンやクリスティーの一線級の作品にも全くひけをとらない」というブランドの前評判や山口雅也の素晴らしい解説、さらには本書冒頭の「配役」で『以上の九人のなかに、殺人の被害者と犯人がいる。この殺人には共謀はないものとする。』というのを見て、もの凄い期待を抱きながら本書を手にした。
 しかし、いざ読み始めると、300頁ぐらいまでクソ面白くも無い人間模様が延々と描写されているだけなので、非常に退屈だった。メインキャラが8人ほどいるのだが、全く魅力がなかった。唯一の救いはラストが良いことだが、中盤があまりにも退屈なので、私の中でこの作品の評価は低い。
 総評として「つまんにゃい」と声を大にして叫びたいのだが、サークルの会誌では絶対に誉めないといけないらしい。罷り間違っても貶してはいけないと言うキツイお達しもある。だからネットでこっそりという。非常につまんなかった。半泣きになりながら読んだ。