『いざ言問はむ都鳥』 澤木 喬

 タイトルに惹かれて買った。植物学者の主人公・沢木敬が四季折々に不思議な出来事に出会うという日常の謎っぽいミステリ。しかしこれはミステリとして読むよりも花にまつわる4つのお話として捉えた方がいいと思う。ミステリとしてはどれも小粒な感じだが,この小説は物語としては十分に楽しめる。