Queen 〜戦慄の王女〜

 今となっては古臭いイギリスの人気ロックバンドQueenの衝撃的なデビューアルバム。


 1曲目「Keep Your Self Alive」(邦題:炎のロックンロール)
素晴らしいとしかいいようがない。印象的なギターから始まる。しかし邦題はもう少し何とかしてほしかった。どうでもいいが、PVのフレディ・アーキュリーは有栖川有栖みたいな怪しげな髪形で、全く美男子に見えないのだが…(むしろキモイ)。当時はこれが少女たちに大人気だったらしい。私には全くわからない。


 4曲目「My Fairly King」は私の大好きな曲だ。フレディはトールキンの『指輪物語』からアイデアを得たと証言しているそうなのだが、トールキンは読んだことがないので、比べることができない。あれ長いから読みたくないんだよな。妖精の王が出てきたり、竜が空を飛び回ったりとファンタジー色全開の曲。中盤のコーラス部分が馬鹿っぽさ満点で特に好き。ファンタジーというとアガサ・クリスティが大好きだった詩人、W・Bイエイツぐらいしか思い浮かばない。彼のケルトの妖精話は結構面白い。妖精の行いが意味不明だから(妖精の側から見たら合理的なのかもしれないが)、ありきたりなミステリと違って、読んでいて先が全く予測できないのがいい。


 その後のQueenの音楽性の多様さを予感させる1枚。30年前の作品なので、古臭さは否めないが、私は気に入っている。