2004-11-11から1日間の記事一覧

 『野ざらし忍法帖 山田風太郎忍法帖全集2』 山田風太郎 ちくま文庫

前巻同様、人間が塵芥のように死ぬのが撲殺天使ドクロちゃんみたいでなかなか楽しい。だが、作品のパターンが常に一定で変化に乏しいため、読んでいて飽きる。

 『飢えて狼』 志水辰夫 講談社文庫

第2部の山登りの場面は噂通りなかなかの物だが、それ以外がなあ。どうにもこうにも時代設定が古臭くて物語にのめりこめない。こういった取材を綿密に行う作家ほど、時の流れについていくのがキツイんだろうかね。福井晴敏を20年後に読んだら、これと同じ…