『真田太平記(六)家康東下』 池波正太郎 新潮文庫

 時に関ヶ原決戦前夜。東軍、西軍それぞれに分かれる真田親子を描いた巻。この場面を池波正太郎がどうやって描くのか、それが気になって俺はこの真田太平記を読み始めたのだけども、それがたったの10頁で済まされてしまうというのはどうだろう。5巻に及ぶ数々のエピソードの積み重ねが、20年にも及ぶ真田親子の齟齬が、そんなに短いだなんて。ちょっと肩透かしをくらった感じ。なんか残念。