『怪盗ニックの事件簿』 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫

 依頼料2万ドルで奇妙なもの、価値の無いものを盗むという一風変わった怪盗・ニックの活躍を描いた短編集。
 この短編集に収録されている『昨日の新聞』で、ニックの恋人・グロリアにニックの本当のお仕事がばれちゃったのが多少残念。ヒーロー物のお約束を守って、恋人に対して自分の仕事を必死に隠そうとしているお馬鹿なニックが好きだったのに、そのやりとりがもうみられないなんて。
 あと今回の短編集での私のお気に入りは『家族ポートレート』。ニックのラストのセリフが好き。