『撲殺天使ドクロちゃん5』 おかゆまさき 電撃文庫

 なんでこれを真剣に読んでいるんだろうと今更になって思ってしまった。ちょっと自分が情けなくなってきた。
 それはそれとして、4巻の修学旅行では華麗にスルーされていたサバトちゃんに今回はかなり出番があったのが多少想定外。彼女は読者からも作者からも登場人物からも蔑ろにされている状態が一番良いと思うのだけど。

 『新・世界の七不思議』 鯨統一郎 創元推理文庫

 お願いですから静香さんはもうちょっと賢いところをみせてくださいよ。読解力に乏しい私にもわかるように。アナタ、優秀な学者という触れ込みのくせに、前作から単なる仮説の紹介しかしてないじゃないですか。

 『現代語訳 平家物語(上)』 中山義秀訳 河出文庫

 和服のおねいさんが活躍する話を読もうかなと思い立ったので、現代語訳の平家物語に手をつけてみた。この上巻では「平家にあらずんば人にあらず」とまで言われた平家方の驕りを数々のエピソードを通して描くのを主眼としている。この巻には源氏という明確な対抗勢力が無いから(坊主や公家や法皇はいるんだが)、いまいち盛り上がり所に欠ける。終盤で以仁王が旗挙げしているので(すぐに討伐されるが)次の巻から激しい戦が始まるのだろう。そっちに期待しよう。
 で、『平家物語』を読むキッカケとなった肝心の和服のおねいさんなんですが、確かにいっぱいでてくるんですよ、和服のおねいさん。時代設定が12世紀末だから当たり前ですけど。ただ、彼女達は強烈な個性をもった平清盛という可愛らしいオヤジさんににキャラ喰われちゃってて、あんまり活躍していないのがちょっと残念。やはり巴御前の登場を待つしかないか。

 『悪魔のミカタ3』 うえお久光 電撃文庫

 和服のおねいさんをダセ、和服のおねいさんを。女子高生はどうでもいいから和服のおねいさんを登場させるんだ(ムスタファさんはお疲れのようです。そっとしておいてあげましょう)。

 『悪魔のミカタ2』 うえお久光 電撃文庫

 1巻のころはこちらの読み方が拙く、作者の意図がきちんと汲めていなかった。1巻はアレだったけど(その意見を変えるつもりは無い)2巻は面白い。圧倒的な戦力を誇る殺人怪光線を操る少女と主人公との一騎打ちを期待しつつ、その対決が結局スルーされてしまったのはちょっと残念だが、まあ良い。『赤毛の美しい女』が最高だったから次巻も読もう。