『半熟マルカ魔剣修行!』 ディリア・マーシャル・ターナー ハヤカワ文庫

 騙された、タイトルに騙された。魔剣なんざ影も形も出てこない。原題「Of Swords and Spelles」やのに剣も魔法もでてこない。確かに作中に出てくるあれを魔法と呼ぼうと思えば呼べるけれども、俺が読みたかったのはそんなんじゃねえ。つうかこれ俺の苦手なSFじゃないのか。舞台宇宙だし。設定多すぎてついていけません。
 日本の剣豪小説とは違い、西洋人の切りあいというとどうしても大剣をブン回してフンフンなイメージがあったんだが、本作はそれらとは違い、対戦者同士の間合いのやりとりが描かれているあたりは新鮮だったか。